サイの角をなめたい

まいにち彫ったりなめたりしています

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最初の猫

私の最初の猫の名は、『アキラ』と言います。
女子です。
命名したのは私ですが、由来は全く覚えておりません。


▽出会い

友人のそのまた友人であるAさんの家へ行った時のことです。
Aさんは実家住まいで、家族構成はご両親と飼い猫。
その猫が子供を産んだというので、見せてもらいに行ったのです。

そこに居たのがアキラでした。
手のひらサイズの、生後1ヶ月。
お分かりですね、そう、魂が抜けるほど可愛いさかりです。

背中側が薄茶色、腹側は白色の短毛種のミックス。
小さな体に、やけに目立つ大きな耳と目が泣けるほど愛らしい。

実は、この子以外にも4匹の子猫が産まれたが
飼うつもりのないAさんの両親がその4匹をゴミ捨て場に捨てた。
数日遊ぶために残しておいたこの子も、明日になれば捨ててしまう。

と、Aさんは言いました。
Aさん自身も、捨てることに関して別段の感情は無い様子でした。

しかし、私はショックを受けました。
見れば、ベッドから降りることもままならず
ニーニー鳴いている、小さな小さな生きているモノ。

後先全く考えず、そのまま引き取ってしまったのです。
だって、とてつもなく可愛かったの。ああ。


▽共同猫

さて、当時の私は、6畳一間・風呂なし
共同トイレ・共同炊事場・共同洗濯機・女性限定
という、貧乏物件に住んでおりました。
当然、ペット厳禁です。しかも、下の階には大家さんが住んでいます。
後先考えないにもほどがあります。

まずは、協力体制を仰ぐことにしました。
アパートの住民全員(と言っても、3人しかいませんが)に
猫がいることを伝え
大家さんにバレないよう協力して欲しい、とお願いに回ったのです。
土産にスイカもつけました。
結果、みんな快諾してくれ
アパート全体で内緒で猫を飼う体制が整いました。
たぶん、子猫と遊べるというのが大きかったのだと思います。


▽飼育法に惑う

何はともあれ、子猫が部屋にいます。
私は猫を飼うのは初めてです。どうして良いやら分かりません。

取敢えずはエサだよなあ、と思い何故かサバ缶を買って与えました。

私の育ちました家はぞんざいな家でして
犬猫には人間の残り物を与える、というのが常識でございました。
つまり私には、〝ペットフードを購入する〟という概念がなかったのです。

でもアキラに不足はなかったらしく、食べてます。
後で思いついて牛乳もあげましたが、これには口をつけません。
子猫はミルクを飲むもんだ、と思い込んでいた私は迷いました。

これはなにかルール的なものがあるのかも知れない。
間違えて育てて、大変なことになったらどうしよう
って大変なことって具体的になんだろう。

生物的には、食べる、のち、排泄だ
トイレを用意せねば。どうしよう。
勿論、ペットフードも知らない私が
〝猫トイレ〟だの〝猫砂〟だのの存在を
思い描けるわけがありません。

部屋中探し回ったあげく作ったトイレは
人間の食事用のおぼん(トレイとも言う)に
雑誌を細かく切ったものを入れた
手作り材料費0円のエコ型トイレ。

試しにその上にアキラを乗せたら
なんの問題もなく所用をたしております。
満足気に半目開きです。
それ以後も、アキラはトイレに関しては全く問題がありませんでした。
賢くも、良い子です。

思えば、飼い主が共同トイレだったのですから
自分専用のトイレを持っていたアキラの方が
贅沢な暮らしをしていたとも言えます。


▽甘くない

部屋の中に、いつも生きているモノが居る。

私にとっては初めての体験です。

動くアキラをしみじみと眺めては、感慨にふける毎日。
しかし、生きているからには一筋縄ではいかないのは当然です。

・夜中になると走り出す
12時を過ぎた時点で、走り出すのです。
6畳の部屋の中、4隅をなぞるように丁寧にしかし全速力で
ぐるぐるぐるぐる回り、飽くことがありません。
邪魔にならないよう、部屋の真ん中でおとなしく座っている私。
そしていきなりパタンと倒れるアキラ。
目が回ったのか疲れたのか、それが終わりの合図です。

・叫ぶ
なるべく外出しないようにはしていたのですが
風呂に入らないわけにはいきません。
こっそり準備をし、こっそり部屋を出て、銭湯へと向かいます。
すると、私の不在に気づいたアキラが叫ぶのです。
鳴くなんてもんじゃありません。
ウォーンウォーンと、子猫にあるまじき雄たけび。
振り返れば、洗濯物干し場(ベランダではありません)に座ったアキラが
こちらを見ています。
背中に襲い掛かる視線と雄たけびを振り切り、銭湯へと走る私。
風呂に行くだけで、なにゆえこれほどの罪悪感を感じねばならないのか?

基本的に私がいない時は、アパートの住人が面倒をみてくれましたが
ぼちぼち大家さんも怪しみ出します。

「猫の声がする!」
と、大家さんが駆け込んで来ると
1人が猫を自分の部屋に入れ、もう1人が
「なんかー、近所の猫が迷い込んだみたいですう」
と応対してくれていたのですが、限界が近いのは感じていました。

バレるのは時間の問題。バレれば私もアキラも路頭に迷う。
さて、どうしよう?

考え抜いて出した結論は

『実家に捨てよう!』


▽実家に捨てる

当時実家から、〝帰ってこい〟コールがしきりにあったことを幸いに
アパートを引き払い、アキラとともに実家へ戻りました。

しかし我が家の者どもは動物を愛でる様な者どもではありません。
そこで、アキラのことを

〝捨て猫を預かってしまったが、引き取り手のアテがある。
ちょっとウチに居るだけだから、我慢して欲しい〟

と、説明しました。

勿論アテなぞありません。
そのままウヤムヤにしてしまおう、という魂胆です。


▽難関突破

その頃の我が家のゴッドファーザーは祖父。
そして、フィクサーは母。

祖父は
猫=ネズミを取るもの→現在家にネズミはいない→故に猫は必要ない
という考えの人。
母は、あまり動物好きではありません。
そして、この2人の意見が我が家を動かしておりました。

しかし、私には何の策もありません。
まーなんとかなんだろ、という程度の考えで実家暮らしは始まりました。

母に、いつ引き取られるのだと急かされナントカカントカ誤魔化しつつ
ハラハラしながらも日々過ぎる内
アキラという名は気に入られず、子猫はアキと呼ばれるようになりました。

アキは毎日ご機嫌です。
いつも人が居て、部屋も多く、庭もある。
言うことありません。
ペットフードも食べられます。

トイレは、クッキーの空き缶に新聞紙を切り裂いたものに変わりました。
やはりエコ型です。

アキが1番なついたのは、母でした。
権力者を知っている、ヤルナと思いました。

母がトイレに入ればドアの前で待ち泣き叫び
風呂に入れば風呂場の前で泣き叫ぶ
外出時は、帰宅5分前になると玄関にビタッと座ってお出迎え
その時間計測能力は謎でした。
23時になれば一緒に寝ようと呼びに行き
不在のときはその姿を探して風呂桶に落ちる
抱かれるのが嫌いですぐに暴れ出すくせに
母に抱き上げられたときだけはカッキリ15秒我慢する
誰かに名前を呼ばれると
後ろ向きのまま耳だけクリッと動かす憎たらしさが
母に呼ばれればフニャーンとか言って駆け出して行く子憎たらしさ。
そして母が病気のときは、枕元にじっと座って見守るけなげな姿勢。

こうなると、根負けです。母はクリア。

そしてある夜。
祖父の部屋をふと覗くと、1人晩酌をしている祖父の横に座るアキ。
祖父は左手にお猪口を持ち、右手でアキを撫でています。

うーん、やはりヤルナあいつ。

これでもう安心。

その後暫くしてから、私は実家を出て、再度1人暮らしを始めました。

アキはその一生を幸せに過ごしました。


neko5.jpg
おやすみなさい



おもしろいかもーかなーなー
と思われた心優しいそこの方
押して頂くと猫田小躍りです
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